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死亡事故の賠償金

 死亡事故の賠償金は、次の3つで構成されます。

  •    ★ 葬儀費
  •    ★ 逸失利益(死亡時以降、生涯に被害者が稼げたであろう金額)
  •    ★ 慰謝料

※訴訟の場合に限り、弁護士費用及び遅延損害金または調整金も付加されます。

 算定の基準は3つあります。

  • ・自賠責保険の基準
  • ・任意保険の基準
  • ・弁護士会(裁判所)の基準

 あとの方になるに従い、基準の数値(金額)は高くなります。

 このことを知っているのは、業界人だけと言ってもいいほどです。一般の方はまずご存じないでしょう。

 しかし保険会社はお金を払いたくないために、あなたに「弁護士会(裁判所)基準)があることを知らせずに、

  「当社では、これがギリギリの額です」

などと言って、自賠責の基準が「相場の額」だと言ってきます。しかし、それは偽りです。被害者遺族であるあなたは、当然、弁護士会(裁判所)基準で請求できます。

 任意保険(被害車両の対人賠償保険)でありながら、平然と自賠責保険の基準で提示してきたりします。

 自賠責保険の基準と弁護士会基準の大差を、次表でご確認下さい。

損害の項目 自賠責保険の基準 東京三弁護士会の基準
死亡による損害 葬儀費 60万円 原則として150万円
死亡による逸失利益
(死亡時以降、生涯に被害者が稼げたであろう金額)
下記算式による金額(高齢者以外)
収入×(1-生活費控除率)×就労可能年数に対応するライプニッツ係数
下記算式による金額 A.高齢者以外の場合
収入(年収)×(1-生活費控除率30%~50%)×就労可能年数に対応するライプニッツ係数 注:高齢者で年金受給者の場合は上記Aに下記Bも加算
B.年金額×(1-生活費控除率60%)×平均余命の2分の1の年数に対応するライプニッツ係数
死亡による慰謝料 下記の区分による金額
1.死亡本人の慰謝料350万円2.遺族の慰謝料
請求権者は被害者の父母、配偶者、子であり、これらの請求権者が
 1名の場合 550万円
 2名の場合 650万円
 3名以上の場合 750万円
なお、被害者に被扶養者がいるときは、上記金額に200万円を加算。
下記の区分による金額
1.被害者が一家の支柱の場合2,800万円2.被害者が母親、配偶者(妻の場合は、2,400万円)3.被害者が上記以外で独身の男女、子供、幼児等の場合2,000万円~2,200万円注:ただし、これは東京地裁の基準です。 注:高齢者ですと、慰謝料は低めに算定されがちです。
≪計算事例≫

 慰謝料を例にとってその差を計算してみましょう。

 夫、妻、未成年の子供2人のご家族で一家の支柱の夫が死亡した場合を想定してみます。
この場合、慰謝料は

自賠責保険基準   1300万円(=350万円+750万円+200万円)
弁護士会基準     2800万円(一家の支柱である)        

 結論

2800万円-1300万円=1500万円

と、1500万円もの大差があります。

ところが任意保険会社は、あなたに

 「当社の基準では、1300万円がギリギリの金額です・・・。」

などと言って、あなたの無知につけこみ、自賠責保険基準で計算した金額を平気で提示してくるのです。

 「これが当社の基準」

という言葉には、

 「実は他にも基準はあるんです。だけど私からは言えません。当社が損しますからね。」

という意味が隠されています。

知らないで示談書に判をついてからでは遅いのです。

あなたは当然、弁護士会基準で請求できます。
このような大差がつくことを、ぜひとも心にとめて下さい。

 「増額事例」では私(弁護士・加茂隆康)が解決した具体例をあげ、保険会社の提示額と最終獲得額を表にしてあります。

【慰謝料の増額事由】

 加害者側に、

  •   ★ ひき逃げ
  •   ★ 無免許
  •   ★ 飲酒運転

などの悪質な事由がある場合には、裁判所では上記弁護士会基準を1.3倍くらいの範囲で増額しています。

 つまり、一家の支柱が死亡した被害者である場合、2800万円の慰謝料金額がケースバイケースで、裁判にしますと3000万円~3600万円くらいに増額される可能性があります。

※詳しくは交通事故・保険金不払い相談をご利用下さい。

【訴訟の場合の弁護士費用】

 訴訟の場合には、通常、請求額の10%分を「弁護士費用」という名目で上乗せします。

 裁判所の損害認定額が数千万円に及ぶ場合には、弁護士費用は概ね5%くらいしか付加してもらえません。

 しかし、それでも、1億円を認定されるケースであれば、弁護士費用は500万円になりますから、高額です。

【遅延損害金と調整金】

 遅延損害金とは賠償金の利息のようなものです。

 正当な賠償金に対し、死亡時から年5%の利息がつくと考えて下さい。

 たとえば、弁護士費用を含め1億500万円が正しい認定額とし、死亡日から2年が経過していますと、遅延損害金は

5%×2年=10%

です。この結果、

1億500万円×10%=1050万円

が遅延損害金となります。

 訴訟を提起し、上記の通りの判決が出される場合には、遅延損害金を含めますと

1億500万円+1050万円=1億1550万円

を認めてもらえることになります。

 判決ではなく、和解においては、必ずしも上記のようにはいきません。それでも東京地裁などでは、「調整金」という名目で、判決になれば算定されるであろう遅延損害金の約50%程度を、「調整金」として付加する傾向にあります。

 以上のことから、交通死亡事故の場合、訴訟にしますと、増額の可能性が高まることをご理解いただけると思います。

【当事務所の増額事例】

表の説明

保険会社提示額 被害者側に弁護士が入る以前に、保険会社が提示してきた賠償金額です。千円単位以下は切り捨ててあります。

最終獲得総額 訴訟その他の手続きをふみ、交渉を経て最終的に獲得した金額です。
遅延損害金も含みます。千円単位以下は切り捨ててあります。

倍率 加茂が代理人として入る前と入った後の、賠償金額の倍率です。

増額 加茂が代理人として入ることによって獲得できた賠償金額の増額分です。

※弁護士費用は別途かかっています。

1. Oさん(死亡) 49歳(男性)
最終獲得総額7599万円
  • 解決方法 / 解決に要した時間 訴訟 / 約4か月
  • 争点 Oさんは横断歩道を自転車で渡っていたところ、路地から出てきたトラックにはねられ死亡しました。
    ご遺族である2人の息子さん(成人男性、無職)が被害者の扶養家族であったことから、生活費控除率が争点となりました。
    結果的には、ご遺族の方にご満足いただける内容で和解が成立しました。
2. Kさん(死亡) 26歳(男性)
最終獲得総額7699万円
  • 解決方法 / 解決に要した時間 訴訟 / 約5か月
  • 争点 Kさんは、幹線道路を逆走してきた飲酒運転の車に正面衝突され、死亡しました。
    加害者の男性は刑事裁判で懲役4年の実刑判決をうけ、刑務所に収監されました。
    民事裁判では交通事故の態様の悲惨さを克明に訴えた結果、保険会社提示額より慰謝料等でかなりの増額が認められ、原告の要求がほぼ全面的に通った形で和解が成立しました。
3. Tさん(死亡) 69歳(女性)
最終獲得総額3704万円
  • 解決方法 / 解決に要した時間 訴訟 / 約9か月
  • 争点 交通事故が夜10時頃に起きたことにより、現場の明るさが主な争点になりました。
    訴訟では、現場の明るさを証明するビデオを証拠として提出するため、当ホームページ「他にはない特長(Specialty 1.)」にありますように、プロカメラマンにビデオ撮影を依頼し、裁判官を納得させるべく効果的なビデオを製作、提出し、結果的にはご遺族の方にご満足いただける内容で和解が成立しました。
4. Tさん(死亡)  81歳(女性)
最終獲得総額1349万円
  • 解決方法 / 解決に要した時間 訴訟 / 約8か月
  • 争点 死亡した被害者がご高齢だったため、年金受給権喪失による逸失利益について、生活費控除率や逸失利益の額そのものが争点となりました。結果的にはTさんご遺族にご納得いただける金額で和解が成立しました。
5.Kさん(死亡)  27歳(女性)
最終獲得総額6764万円
  • 解決方法 / 解決に要した時間 第1ステップ 自賠責保険へ被害者請求(死亡保険金)、第2ステップ 訴訟 / 約1年
  • 争点 死亡したKさんは、交通事故当時無職だったため、逸失利益算定の基準となる基礎年収の額が争点となりました。当方は女子労働者全年齢平均賃金を主張し、相手方はそれよりずっと低額な、Kさんの学歴(中卒)をベースにした金額を主張しました。
    結果的には当方の主張が採用され、ご遺族の方が満足できる判決を得ることができました。
6.Sさん(死亡)  72歳(女性)
最終獲得総額2322万円
  • 解決方法 / 解決に要した時間 訴訟 / 約8か月
  • 争点 本件は、訴訟においてさほど増額しておりません。Sさんご遺族が「保険会社の提示額を鵜呑みにするのではなく、採算を度外視してでも、生命の値段についての裁判所の判定を仰ぎたい」との強いご意向を示されたことから、提訴に踏み切りました。
    その結果、当初の保険会社の提示額よりは156万円の増額になりました。

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