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よい弁護士、わるい弁護士(中公新書ラクレ)(2001年刊)>> 本のご注文はこちら

【本書「はじめに」より】
 弁護士がふえつつあります。
 法曹三者の最高裁、法務省、日弁連は、司法試験の合格者を毎年3000人にしようと計画しています。このうちのおそらく80%以上は弁護士になるでしょう。しかも、司法試験に合格してから法律家になるまでの司法修習期間は、すでに昔の2年から1年半に短縮されました。これから毎年、膨大な数の弁護士が誕生し、活動を始めます。
 弁護士人口をふやす目的の一つは、多様化する法律問題に迅速に対処するには、いまよりももっと多くの弁護士を必要とするという認識があるからです。
 もう一つの目的は、弁護士間に競争原理を導入しようというものです。弁護士の数がふえれば、必然的に弁護士間の競争が激化し、よりよいサービスがより安く提供されるのではないか、という思惑からです。
 一般の方々にとっては、弁護士に頼むようなトラブルに遭遇するのは、一生に一度、多くても三度といった感覚があると思います。一生、弁護士とは無縁の生活をする人たちも少なくありません。こうした状況は、人々に「弁護士は敷居が高い」という思いをいだかせてきました。
 弁護士側にも問題があったと思います。依頼人にとっては生涯に一度の大事件について、解決の方法や手続きの詳細を説明しようとしない弁護士が横行してきました。年輩の弁護士は応接室のソファにふんぞり返り、こんな風につぶやいたものです。「黙って私にお任せ下さい。悪いようにはしませんから」と。こういう態度はもう古いのです。これからは通用しません。もっとお客様(依頼人)へのサービスを心掛けた姿勢が求められます。
 依頼人の側でも、どのように弁護士とつきあえばいいのかを知っておくことは有益なことです。これからは一生に一度などとはいわず、少なくとも年に一回は、気軽に弁護士の門をたたいていただきたいと思います。トラブルがなくても人生の健康診断をするつもりで。
 本書は、これまで弁護士とは馴染みのなかった経営者、サラリーマン、主婦、OL、学生、お年寄りの方々のために、弁護士とのつきあい方を解説したものです。
 医者と弁護士を友人にもつと便利だ、と世間ではよく言います。かかりつけの主治医をもっている患者さんはたくさんおられますが、なんでも相談できるホームロイヤーをもっている個人の方は、日本ではめったにいないと思います。
 私自身、26年以上に及ぶ弁護士生活の中で、さまざまな依頼人の方と出会いました。その中には、もっと早く相談に来ていただければこんな風にこじれなかったのに、と思うケースが少なくありません。私がそういう思いを伝えますと、依頼人の方々はしばしばおっしゃいます。「この問題が、弁護士さんに相談すべきことだとは思わなかったのです」と。
 何が弁護士の扱う領域なのか。まずその点から認識していただく必要があります。
 自分の悩みが、弁護士に相談できることだと知ったとしましょう。でも、友人、知人に弁護士がおらず、どこにどういう弁護士がいるのかも分からないとなりますと、まず、弁護士を探す方法を考えなければなりません。
 本書では、弁護士が扱う領域を手始めに、弁護士へのアクセスの仕方、弁護士の「専門」性の調べ方、大小の法律事務所の仕組み、弁護士に会うときの心得、弁護士にかかる費用などについて、20か条にまとめました。
 執筆の基本的な姿勢として、弁護士はサービス業であるという認識にたっています。依頼人の法的ニーズに対応して、訴訟などの仕事を請負い、法的な知識や情報を供給するサービス業であるという認識に。
 本書のタイトルである「よい弁護士」とはサービス精神のある弁護士のことであり、「わるい弁護士」とはサービス精神のない弁護士を意味しています。「わるい弁護士」イコール「悪徳弁護士」という趣旨ではありません。
 サービス業といいますと、ホテルとその宿泊客の関係のように誤解される方がおられます。格式のあるシティホテルでは、お客様のありとあらゆる注文に夜中でも応じられるシステムをとっていますが、弁護士と依頼人の関係はそれとは違います。弁護士という職業は、あくまでも法律にもとづき、専門知識を活用して、依頼人の人権を守るというサービス業です。依頼人の方があまりにも常識とかけ離れた要求をしてきたり、法律的に間違った応戦(たとえば違法な戦術)を求めてきた場合には、これは弁護士としてお断りするしかありません。やはり基本は人対人のつきあいですので、良識をもった接し方がお互いに必要です。
 読者の皆さんが、弁護士をもっと気軽にひろく活用され、弁護士と良好な関係を保ちつつおつきあい下さることを、私は切に願っています。
【目次抜粋】
第1条
  • 弁護士は困ったときの味方である
    人生の相談相手/弁護士なんか怖くない/
    お金の問題こそ弁護士に、心の問題は精神科医に
第2条
  • 弁護士はサービス業である
    弁護士の服装、髪型、オフィスの内装/人柄のチェック/
    インフォームド・コンセントの丁寧さ
第3条
  • 弁護士を探すルートはいくつもある
    タウンページ/インターネット/
    著書、マスコミへの問い合わせ、知人の紹介
第4条
  • 弁護士には専門のある人とない人がいる
    医者と弁護士の違い/東京と地方の違い/
    弁護士の専門は調べればわかる
第5条
  • 特殊分野はスペシャリストに依頼しよう
    一般分野と専門分野をまず知ろう/
    不案内な分野はベテラン弁護士も新米と同じ/
    特殊分野はぜひ専門家に
第6条
  • よい弁護士はここが違う
    依頼人の話を丁寧に聞いてくれるか/
    多数の選択肢の提示は有能さの証し/
    進行状況に応じた報告とアドヴァイス
第7条
  • 大法律事務所は大学病院に似ている
    大法律事務所の誕生/大法律事務所のメリット、デメリット/
    依頼者の嘆き
第8条
  • 小法律事務所にはスペシャリストとゼネラリストがいる
    小法律事務所のメリット、デメリット/
    フランク・ギャルビンの事務所/スペシャリストとゼネラリスト
第9条
  • 事務員の応対も考えよう
    事務員の応対は弁護士をはかるバロメーター/
    事務員の服装もチェックポイント/とび込み客はまずいない
第10条
  • 法律事務所をはしごするのも悪くない
    「知人の紹介」の落とし穴/
    複数の事務所を渡り歩いても失礼ではない/
    自分と相性の良い弁護士を見つける
第11条
  • メモと資料はあらかじめ準備しよう
    法律事務所を訪問するときの下準備/
    資料がないと弁護士も正確な回答ができない/
    質問をメモしてくると時間も短くてすむ
第12条
  • 悪徳弁護士を見分けよう
    悪徳弁護士はどうして生まれるか/
    弁護士会に尋ねれば懲戒をうけているかどうかわかる/
    報告をしないのは悪い兆候
第13条
  • 弁護士費用は世間で思っているほど高くはない
    弁護士費用に対する世間の幻想/
    赤ひげ弁護士はフィクションの世界/
    完全成功報酬制のメリット、デメリット
第14条
  • 時間と労力によって弁護士費用はかわる
    法的手続きごとに弁護士費用は加算される/
    離婚事件の特殊性/その他の弁護士費用
第15条
  • 自分の事件ファイルを作ろう
    整理のよい依頼人、悪い依頼人/証拠文書は写しをとっておこう/
    ファイルは「主張」「証拠」「資料」「連絡」「メモ」にわける
第16条
  • 依頼人が裁判所に行く必要はほとんどない
    弁護士に頼めば裁判所に行かなくてすむ/
    委任後の打合せは、電話やファクシミリ、電子メールだけですむ/
    遠方からでも依頼できる
第17条
  • 本人尋問の打合せは念入りにしよう
    尋問のリハーサルの大切さ/髪型、髪の色、服装のチェック/
    弁護士とのあうんの呼吸が成功に導く
第18条
  • 弁護活動にもボランティアがある
    お金がない人のための法律扶助事件、国選弁護事件/
    ボランティアとしての弁護活動/
    法律扶助事件、国選弁護事件の見えざる部分
第19条
  • 相手の弁護士の言い分は気にしないほうがいい
    相手の弁護士から内容証明郵便が届いたとき/
    訴訟上での相手方弁護士の言い分/弁護士という因果な商売
第20条
  • あなたのホームロイヤーを持つといい
    トラブルになる前に弁護士に相談を/
    リピーターを呼ぶ弁護士のサービス精神/
    何でも相談できるホームロイヤー

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