有能な交通事故弁護士とは
「交通事故なんか、弁護士なら誰でもできる」という人がいますが、とんでもない間違いです。なぜかと言えば、交通事故の賠償交渉には、
- 自動車保険に関する詳細な知識
- 整形外科学をはじめとする医学への識見
- 保険会社の戦略に対する洞察
が要求される上に、判例の集積も多岐にわたって、複雑を極めるからです。
保険会社に入社した査定マンでさえも、知識の習得には10年かかると言われています。
また、現在、日本の弁護士業界では、「専門弁護士」の認定制度がありません。この点が医師と違います。
過払い金請求を主力業務にしていた弁護士が、交通事故分野に多数参入していますが、交通事故は、過払い金請求のように、秘書に定型書類を書かせて済ませられるほど、簡単ではありません。
真に専門家と呼べる有能な交通事故の弁護士は、私見では20人くらいしかいないと思います。
「専門家」と呼べるためには、専門性を裏づけるしっかりした著書があり、実務経験が豊富であることが、不可欠です。弁護士が経験の豊富さを自認していたとしても、混沌とした知識の集積だけでは、問題点の整理力、分析力の証明にはなりません。単発の論文では、不足です。信頼に値する主著があってこそ、「専門家」と呼ぶに値します。マスコミは、「専門家」にコメントを求める際、この点をきちんと検証します。
このことをお客様には知っておいていただきたいと思います。
ある弁護士が、「専門性」を真に備えているかどうかは、その弁護士の著書や経歴などから、お客様ご自身で判断していただくしかないことを、どうぞご理解下さい。